【Blender 2.8】アウトラインを表示する

3Dモデルをアニメ調に見えるようにするトゥーンレンダリングとセットで用いられているのを良く見かける、アウトラインの表示を実践してみました。

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Blender 2.8でのアウトライン表示方法

Blenderでアウトラインを実現するにあたって、幾つかの方法がある事がわかりました。

FreeStyleを使う

一つはBlenderに備わっている「FreeStyle」という機能を使用する物です。

プロパティの「レンダー」にFreeStyleのチェックボックスが有り、ONにする事で有効化する事ができます。

有効化した後でプロパティの「ビューレイヤー」を見ると、FreeStyleの設定項目が増えている事が確認できます。

FreeStyleはアウトラインが引かれる条件となる「クリース角度」の調整や、マテリアルの境界となる部分にアウトラインを引くといったような細かい設定ができたり、アウトラインのスタイルを破線にできたりと色々な機能があります。

しかし、FreeStyleで設定したアウトラインを確認するためには、F12キーを押す等でレンダリング結果を得なければならなかったり、細かい設定を適切に行わないと上手くアウトラインが引けなそうだったので今回はこの方法は見送りました(汗

Solidifyモディファイアーを使った裏ポリエッジ(背面法)

ポリゴンの裏側が表示されない事を利用して、アウトラインを引きたいオブジェクトを裏ポリゴンで覆う事で中のオブジェクトが透けて見え、その周りの裏ポリゴンがアウトラインとして表示される方法です。

オブジェクトにSolidifyモディファイアーを追加し、設定項目にある「法線を反転」をONにする事で実現できます。

こちらの方法であれば、3Dビュー上でアウトラインを確認する事ができます。

今回は、こちらのSolidifyモディファイアーを用いた方法でアウトラインの実装を行っていきます。

裏ポリエッジ(背面法)でアウトラインを表示する

さっそくSolidifyモディファイアーを用いたアウトラインの実装です。

シェーディングの「裏面の非表示」をONにする

アウトラインを引きたいオブジェクトを裏面ポリゴンで覆うという事は、裏面が非表示でなければ内側のオブジェクトが透けて見えません。

なので、シェーディングの設定項目にある「裏面の非表示(Backface Culling)」をONにします。

アウトライン用のマテリアルを追加作成する

Solidifyモディファイアーにはアウトラインで使用するマテリアルを設定する項目があります。

なのでオブジェクトにアウトライン用のマテリアルを追加し、ノードを作成します。

ワークスペースを「Shading」に切り替えて、アウトライン用のマテリアルをSlotに追加します。追加したら「新規作成」を押して下記画像のようにノードを組みます。

このマテリアルをアウトラインを引きたいオブジェクトに使い回していきます。

Solidifyモディファイアーを追加設定する

先ほどマテリアルを追加したアウトラインを引きたいオブジェクトに「Solidify」モディファイアーを追加します。

「幅」の値でアウトラインの太さが決まります。Solidifyモディファイアーで付けられた「厚み」が外側に出るように、基本的にマイナスの値になると思います。

「法線を反転」のチェックボックスをONにします。

「マテリアルインデックスオフセット」の値を、先ほど追加したアウトライン用マテリアルのスロット番号を設定します。

自分の場合、体のオブジェクトでマテリアルスロットは「Slot1:BodyBase」、「Slot2:EyeWhite」、「Sloat3:OutLine」となっているので、「3」の値を設定しています。

この時点で、3Dビューのシェーディングを「ルック開発」に切り替えて見るとオブジェクトにアウトラインが表示されている事が確認できます。

平面の板ポリ部分のアウトライン

Solidifyモディファイアーを用いたアウトラインのため、厚みの無い平面の板ポリ部分に関してはアウトラインは面の法線方向にしか表示されません。

なので、「法線に沿って面を押し出し」等で厚みを付ける必要があります。

各オブジェクトに設定して確認

アウトラインを表示したいオブジェクトに対して、マテリアルスロットにアウトライン用マテリアルノードを追加、Solidifyモディファイアーを追加設定を繰り返して行きます。

一通り設定し終わった所で確認してみます。

色々な角度から見て、アウトラインが表示されている事が確認できました!

アウトラインを実装するだけで、見え方が大きく変わるような気がします。トゥーンシェーダーと併用する事で、さらに効果を上げる気がするのでその内やってみたい所です。

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