【SpriteStudio】2Dアニメーション制作ツールのSpriteStudioを使ってみる ー紹介編ー

最近ではキャラクターイラスト等の2Dイラストをボーンやメッシュ変形を用いて滑らかにアニメーションさせる手法が、ゲームコンテンツやそれ以外でも主流になってきました。そんな2Dアニメーション制作ツールの一つであるSpriteStudioを使ってみたいと思います。
2Dアニメーション制作ツールの比較と、SpriteStudioの魅力
2Dイラストのアニメーション制作ツールで現状主流となっているのは、「Live2D」、「Spine」、「SpriteStudio」辺りかと思います。
今回はSpriteStudioの紹介という記事内容なので、他2つのツールと比較してSpriteStudioの何処が魅力的なのかを考察してみたいと思います。
価格が安いのが魅力
SpriteStudioは他2ツールと比べて価格が安いのに多機能、コストパフォーマンスが高いと感じました。というのも、2Dアニメーション制作ツールを使用するにあたって、3Dのように奥行き表現や滑らかなアニメーションの実現に「メッシュ変形」や「ボーン制御」の機能が備わっているかというのが一つの指標になるかと思います。
Live2Dの価格に関して
まずLive2Dですが、メッシュ変形に関しては無料版で行う事ができます。しかし、メッシュ変形を行う対象となるパーツのデフォーマに個数制限があり、無料版では50個までしかデフォーマを使用する事ができません。
ボーンでメッシュを制御する「スキニング」に関しては無料版では行う事ができません。
デフォーマの数制限もさる事ながら、モーションを制御するパラメーターの数に30個の制限があり、ゲーム制作等で使用するキャラクターの制作等を無料版で行った場合、比較的簡単に制限数をオーバーしてしまいます。
これらを含めた無料版に無い機能を使用するためのLive2D Proの使用料は、サブスクリプション形式で単月2080円となっています。
Spineの価格に関して
Spineの価格に関しては、サブスクリプション形式ではなく男らしい買い切りスタイルとなっています。
Essential版の価格が69$となっていますが、Essential版の機能制限によってメッシュ変形の機能に当たるFFD(Free-Form Deformation)やWeighted Meshes(ボーンによるメッシュ変形)が使用できないので、それらを使用するにはトライアル版を除いたら、Professional版を購入するしかありません。
Professional版の価格は299$となっているため、日本円にすると3万円近くかかります。
Spine自体は大変魅力的ですが、自分にとっては気軽に試せる価格という訳ではありませんでしたw
SpriteStudioの価格に関して
SpriteStudioは基本機能もさる事ながら、メッシュ変形、ボーン制御の機能もカバーしたパーソナルライセンスがサブスクリプション形式で単月880円(税別)で購入する事ができます。
商用利用に関する条件等、各ツールで異なる条件はありますが、単月辺りの価格はLive2D Proと比べても大変安く、SpineのProfessional版とは違いサブスクリプションの単月880円なので、合わなければやめれば良いという気軽な精神で利用する事ができます。
勉強目的や個人開発といったケースに優しい価格設定となっていますね。
ゲームエンジンとの親和性が高い

ゲーム制作において最近主流のゲームエンジン、UnityやUnreal Engine 4において2Dアニメーション制作ツールで作成したキャラクターを動かしたいというケースがあると思います。
Live2DとSpineに関しては、ゲームエンジンへの導入方法を調べてみても情報が中々見つからなかったり、特殊な手順を踏んでいたり、Spineに関しては英語のドキュメントが出てきたりと敷居が高いように感じました。
SpriteStudioは公式ページに各ゲームエンジンで動作する「SS6Player」の導入手順や実際にアニメーションを再生するまでの方法が解説されています。
自分にとっては、SpriteStudioを使ってみようと決めた理由の一番がここだったりします。
エフェクト制作もサポートしている

SpriteStudioが多機能であると言われる理由の一つに、エフェクト制作も行う事ができる事もあると思います。
パーティクルを用いた火花の作成等、本格的なエフェクト作成が可能で、キャラクターのアニメーションと組み合わせてそのまま演出を作成する事ができます。
他のツールではエフェクト制作には別のツールを使用する必要があったり、特にSpineはエフェクト制作には不向きといわれています。
SpriteStudioは単月880円でありながら、他ツールよりも多機能であると考えられます。
次回、SpriteStudio導入編
とりあえず、CLIP STUDIO PAINTで描いた絵をpsd形式で保存し、SpriteStudioに読み込んでアニメーションさせるという事を既に試してみました。
何となく絵を動かしたくなったので、SpriteStudioの勉強を始めてみました。猫っぽい何かをメッシュ、ボーン変形で動かすテストです。一枚絵が気軽に動かせるのは良いですね~。#SpriteStudio #お絵描き pic.twitter.com/v3ScuKzoOj
— ビントロリン@お絵描き修行 (@binto_red) February 29, 2020
次の記事で、SpriteStudioのインストールと必要なツールの用意を行い、以降はボーンとメッシュ変形によるイラストの制御方法までを記事にしていきたいと思います。
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